2018年3月31日土曜日

サンプル作製 ダレス 続き

パイピング用の押さえに変えます。

 自分の腕ミシン用に購入したパイピング用の抑えの出番です。パイピングに重なるように押さえを下ろして慎重に縫い始めます。終わりが近付くと調子に乗って失敗するので集中を切らさないようにします。

ひっくり返し、形を整えたところ綺麗にパイピングが出ました。ちょっと経験値が上がりました。これで他の形状のバッグに手を出しても成功率がアップするでしょう。たぶん。

ここからは慣れたものです。先に穴を開けておいた本体を強力両面テープで口金と仮止めします。穴に合わせて菱切りで貫通させて縫い進めます。

底は革1枚では面白くないので底板を追加作製しました。中にボンテックスを挟み込んで周囲を縫っています。
 ポンネジの在庫が無かったので3×15mmのボルトナットで締めて完成です。サンプル依頼の作製なので口金の仕組みは明かせませんが面白いですね。なるほどといった感じです。

革:箔押し牛革
糸:ビニモ8番 20番
17×20×20cm


ちょっと底の面積が大きすぎましたね。ハンドバッグなどに使う時は底の面積を小さくした方が口金を締めたときのシルエットが綺麗になると思います。

夜、お客様と会う前に時間があったので完成したサンプルを納品しに行ってきました。喜んで頂けて良かったです。ありがとうございました。


2018年3月29日木曜日

サンプル作製 ダレス

面白い金具を使ったサンプル作製です。

 型紙が重要になってくるので何度も計算をやり直します。計算だけで何時間もかかりました。裏地無しというのが少し楽になります。

計算上の型紙では不安なので合皮を使ってサンプル作製します。口金に合わせてみましたが問題無いようです。

型紙に問題は無かったので革を裁断します。革は先方の希望どおり箔押しの革を使います。

久しぶりの漉き祭りです。まだ革漉き機になれていないというのもありますが手で漉いた方がまだ綺麗に漉けます。パイピング用の革はベタ漉きしました。

底にパイピング用の革を仮止めします。中には玉縁芯が入っています。色々試してみたいので本体側にパイピングを貼り付けるのではなく、底の方に貼り付けました。カーブは切り込みを入れて合わせています。

2018年3月28日水曜日

MK PLUS革教室

温かくなってきました。

腕ミシンの押さえをパイピング用に変えてポーチを縫っています。やはりカーブが難しいですね。押さえを変えているとはいえ気を抜くと直線でも針が落ちてしまいます。

このバッグが作りたい、スプレーを使って、など生徒さんが自分で作りたいものが決まってくる感じが見ていて面白いです。

都内の桜はちらほらと散り始めましたね。

2018年3月27日火曜日

MK PLUS講習会用革裁断

4月7日の講習会に向けて革を裁断します。

「参加人数プラス1~2枚ぐらいの枚数かな」と思っていたら「各色プラス2枚で」と笑顔で言われてしまい計11枚作ることに。切るのは比較的楽でしたが、穴開けが地獄でした。8月の講習会も同じような形にしたので、この形にしてしまったことを後悔しています。

8月講習会の参加者が2人決まったと報告を頂きました。嬉しいですね。

2018年3月26日月曜日

トートバッグ10 型紙作製 ミシン縫い

一つの素材ではなくデニムとスエードの組み合わせなので
どこで区切るかでイメージが大きく変わります。

 デニム、スエード、裏地用の型紙です。わかりやすいよう色々書き込んでいますが、他人が見たら分からないことだらけだと思います。

打刻した革をミシンでポケット部分に縫い付けます。円形の革だと押さえとの戦いが常に続きます。

デニム生地の部分は薄いので家庭用ミシンに切り替えます。 腕ミシンばかり使っていると針を上げるのにフットコントローラーを逆に踏もうとしたり、押さえを膝で上げようとして空振りしてしまいます。

ポケットを前胴部分に仮縫いしておきます。上部はスエードを仮縫いしますが、下部はハンドルなどを縫ってから縫い合わせます。

2018年3月23日金曜日

ショルダーバッグ 修理

預かっていたショルダーバッグを修理します。

 やはり麻糸だと擦れに弱いですね。擦り切れてしまいカシメだけで留まっている状態でした。

 カシメを取ろうとしたら曲がって留まっていました。ニッパーを入れたら簡単に取れてしまったので、もっと使っていたら危険でしたね。

同じサイズのカシメを用意してハンドプレス機で取り付けます。接着剤も追加しておきます。

カシメが曲がった状態で縫い穴が開けられていたので、カシメを真っすぐにすると縫い穴がずれます。縫い穴を増やすと耐久性が落ちるので強引に針を通します。
擦り切れる寸前の糸が数箇所ありました。革の表面だけでなく糸にもオイルを塗って毛羽立ちを押さえておきます。

ショルダーベルトの床面とコバはかなりの使い込みで毛羽立っており、銀面は乾燥してカサついていました。このままでは切れてしまうので床面とコバは処理、銀面はオイルを塗って保湿しました。

2018年3月22日木曜日

買い物  ミシン調整

朝から買い物ツアーです。

パイピング用の押さえが欲しかったのでアポを取ってから
幸田ミシン商会様へ伺いました。
押さえの詳細を伺っているときにミシンの糸調子について
色々と原因と思われる可能性を伺うことができました。
ミシン針の番手を落とす、ヒザの押さえの高さなど
たくさんあることがわかりました。

それから日暮里、浅草橋、東京と買い物ツアーに行き帰宅。

帰宅後にミシン不調の考えられる要因を一つ一つ潰していきます。下糸を20番の糸に変更、針も番数を変更して押さえに気を付けながら縫いました。それだけでもかなりの違いを確認することができました。本当に助かりました。
ありがとうございます!
ただ、20番手の糸が近所には売っていないので色を揃えていくのはまだ先です。

2018年3月21日水曜日

長財布3 革処理  トートバッグ10・11デザイン

床面とコバを処理します。

 コバは先に着色しておきます。はみ出た接着剤などで着色できなくなることがあるためです。貼り合わせてヤスリがけした後にまた着色します。パーツ数が多いです。
床面はガラス板などで磨きますが、0.7mm厚で力を入れすぎると変な形に伸びてしまうので加減します。

 折り曲げる幅を斜め漉きします。段漉きでもいいと思うのですが、単純に面倒なので斜めにしています。

同時進行でトートバッグを進めています。デニム生地+スエードを使う予定ですが、デザインが最後まで決めきれていません。あと、裏地をどうするかですね。

生徒さんと話しているときにデザインなどの話になったのですが、感心させられることばかりです。私が作るときはなるべく無駄な装飾や機構などを省くようにしていましたが、「人によっては『その無駄と思われる内容が良い』ということがある」ということを聞きました。いかにシンプルに作るかだった私には目から鱗でした。シンプルというのも重要かと思いますが、無駄と思われる装飾をどうやってデザインとして生かすかというのが課題ですね。


2018年3月20日火曜日

長財布3 革裁断

革を裁断します。

ピンク×紺を使います。紺ですが、近くで見ても黒ですね。床面を見ると青なのですがパッと見は黒です。

パーツによって型紙から直に切り出したり、革に書き写してから切ったりと分けています。

MK様での講習会が近づいてきたので解説書(工程表?)をPCで仕上げます。教科書レベルにしてしまうと5ページくらいは簡単にいってしまうので1枚で要所のみに絞ります。

2018年3月19日月曜日

長財布3 型紙作製

デザインを起こしていた財布に取り掛かります。

フタ部分が3色使い+4分割と少し複雑なので2色で作ったカードケースを参考に計算します。また、マチも場所によって高さが変わって菱目打ちの幅と合わせたりするので何度か作り直しました。

2018年3月16日金曜日

サンプル作製 ブレスレット

サンプル作製の依頼があったので仕上げます。

ほとんど画像処理しているので載せる意味がない気がします・・・。ブレスレットの型紙を作り、革を裁断しておきます。

2枚貼り合わせてミシンで縫います。吊り定規があるといっても直線は難しいですね。少しでも気を抜くと曲がっていきます。

各部の設計が煮詰め切れていなくて2個失敗しました。ですが、作り直した結果、改善点などがわかりました。

先方の希望で糸やホックの違いを4パターン作製しました。作っていると「ここをこうしても面白いかも」と色々アイデアが浮かんできます。



2018年3月15日木曜日

L型財布(ロング)17 革縫い合わせ 完成

裁断していた革を縫い合わせます。

 重なる部分は1.2mmから0.8mmへ段漉き、マチは1.2mmから0.8mmへベタ漉きして厚みを減らしました。トコノールで接着部分以外を磨きます。

 見えなくなる箇所や力が掛からない箇所はミシンで縫います。そろそろパイピング用の押さえが欲しくなってきました。

ファスナー周囲は手縫いです。16のファスナーエンド部分は丸でしたが、17では四角にしました。 カードポケットから本体部分に菱目打ちを落としにくいためです。

 飾り、コバ処理して完成です。

革:ヌメ・モーガン
糸:ビニモ5番MBT
  ビニモ8番
ファスナー 金属5号
10×20×2cm

コインマチなどは薄くなったのでかなり縫いやすくなりました。前回は厚い箇所で1.2mm×3枚で3.6mmとなってしまいましたが、0.8×3枚で2.4mmなのでかなりの違いです。

2018年3月14日水曜日

MK PLUS革教室

春の陽気です。

 生徒さんのトートバッグ完成です。底は内縫いですが本体は外縫いで縫い目が目立つ使用です。ここから裏地はどうするか、金具は付けるか、どの革を使うかなど次に何かを作るときに選択肢が広がるにしたがって楽しみも増えます。

これは他の生徒さんが作ったポーチです。幅が狭く家庭用ミシンの筒縫いなどの機能が使えないので腕ミシンを使って仕上げました。外は緑、中は迷彩というジャングルに持っていっても違和感無しです。
こちらも外はヌメ革なので経年変化していきます。

いつもそうですが、「できた!」と喜ぶ顔を見るのは嬉しいです。

2018年3月13日火曜日

L型財布(ロング)17 革裁断

L型財布(ロング)16の型紙を使って17を作ります。

ただ、触った感じが厚く感じる・・・。1mm厚として購入しましたが1.2mmでした。3枚重なる場所だと3.6mmになってしまい、菱目打ちなどを打ったときに少しのずれが貫通するときには縫い穴が大きな波になってしまいます。
裁断したときに『?』だったのでベタ漉きし直すのは難しいですが、マチぐらいでしたら漉き機でベタ漉きできそうです。


午前中は車でつくばへ。
バイクの速度感に慣れていると車がすごく早く感じるので
スピードは出しません。
流れに乗りながらポケ~っと走っていると
前を走っているミニバンがウィンカー出さない、
その前の車にピッタリくっつくという運転だったので
少し離れながら走っていました。
1車線から2車線になったとたんにミニバンは遅い車を追い抜き。
「ここって白バイ多いって聞いたことあるなぁ」と
思っていたら藪からいきなり白バイが出現。
まさにドンッという感じで加速してその車を追跡。
遠くでミニバンが捕まってドライバーが外に出されていました。
リアルで警察24時を見た気分です。
バイクじゃなくてよかったぁと思った出来事でした。
帰りに同じ道を通ったら同じ場所で白バイが待機していました。
対向車線の先には免許取ったばかりっぽいバイクが2台。
捕まっていないことを祈ります(笑)。

2018年3月12日月曜日

ポーチ13 口金再作製 縫い合わせ 完成

止まっていたポーチ13です。

止まっていたのには理由があります。
口金を巻きながら縫っていたらカシメ用の穴と
全然合いませんでした。
伸びる革ではないので微調整することもできず
「あぁ…」という感じで眠ってもらっていました。
が、中途半端で止まっているのも嫌なので
取り掛かります。

革に金具を取り付けてしまったので革の調整は無理。
それなら口金を作り直せば、ということで最初から
作り直します。

 実際の口金を計測しないで机上だけで計算してしまったのが失敗の原因です。今回は革の穴に合わせるため、革を計測して口金を作り直しました。前回の口金と比べて4mm短くなりました。

 巻きながら縫っていくのはいつもどおりです。8番の糸を使いましたが、締めるときに力を入れすぎると革が切れそうで怖いですね。

口金を閉じるのは組ネジではなく、中空カシメを使いました。カシメの長さが決まっており、打ち付け過ぎてもそれ以上の短さにならないというものです。初めて使ったのでこれで打ち付け完了なのか分かりません。

 メインの金具はドイツホックのSSサイズです。裏同士で2枚貼り合わせた革をミシンで縫い、本体へカシメで留めます。

口金を閉じ、革へ折り癖を付けて完成です。

革:クロム鞣し
糸:ビニモ8番MBT
9×12×10cm

大きく口が開きますが、ダレスタイプなので入れられる容量は少し小さくなります。革が内側に閉じられるためです。ですのでダレスタイプを作りたい方で入れる物のサイズが決まっている場合は大きめに型紙を作った方がいいと思います。


2018年3月9日金曜日

カードケース11 作製・完成

口金式の長財布を作る予定ですが、
試したことが無い工程をするので
型紙などが正しいか、工程に問題無いか
どうか実験します。

 革を2色使って作るものは何個か作りましたが、繋ぎ目を外に出していました。『出している意味ある?』という念を何度も感じたので内側にしまうタイプを試します。

 どの位置まで縫うかを決めてミシンで縫います。8番糸などで縫うと縫い目が影響してボコボコになりそうだったので30番で縫っています。
縫ったあと、ヘリ返しておきます。斜め漉きしてあるのでヘリ返しても平らなままです。

カードベースは2枚を貼り合わせします。1mm厚ではなく0.7mm厚なので全体の厚みを押さえています。
ただ、ポケット口も0.7mmのままだと革が伸びてしまうのでヘリを漉いて折り返しています。

 練習も兼ねてカードケースの周囲をミシンで縫います。まだ上下糸の調整が難しいです。

 コバ処理して完成です。

革:ヌメ・ティーポ
糸:ビニモ8番MBT
  ビニモ30番
7×10.4cm

革の繋ぎ目を内側にしたのは成功ですね。ミシン目をもっと細かくすればわかりにくくなりそうな、ならなそうな。